京の節分行事を堪能する―鬼やらい・懸想文・姫だるまにこめた願い―

開催日:2024年2月2日(金)

吉田神社 追儺式(鬼やらい神事)  Photo: Yasuyo Takahashi

満員御礼

お陰さまで本企画の定員17名は、2023年12月10日現在、お申し込み者で満員となりました。
なお、キャンセル待ちをご希望の方は、以下よりご登録いただくことができます。
キャンセルが発生しました際は、ご登録の早い方から順番にご連絡差し上げます。

 立春は、二十四節気で春の始まる日です。旧暦では立春正月として、この頃が新年の始まりであると意識されました。そして、その前日、季節の変わり目に当たる日が節分です。そのため節分は「年越し」とも言われ、じつは、宮中で年末の大晦日に行われていた追儺(ついな)が、節分行事の鬼やらいに変化していったと考えられています。

 本講座では、いにしえの宮中の追儺式を彷彿とする異形(いぎょう)の「方相氏(ほうそうし)」が鬼を追う吉田神社や、新年の言祝(ことほぎ)を恋文仕立てにした縁起物「懸想文(けそうぶみ)売り」の須賀神社など、岡崎・吉田地域の節分行事を巡り、古式の節分、年越し行事に思いを馳せます。

 また、京都の各家には、節分の社寺参りで求めた姫だるまを用いた楽しい風習が伝わりますが、その疑似体験として、姫だるまにお昆布の裃を着せるワークショップも行います。こうして求めた姫だるまが、唯一無二の自分だけの姫だるまとなって、厄除けを念じる私たちの形代としてお役を果たして下さるのです。この時期にだけ作られる、節分ならではの趣向が詰まった京和菓子もお楽しみに。

 春を迎えるとき、新たな年の幸を願う京都の人々の素朴で豊かな節分の風習を、ぜひ味わってください。

タイムスケジュール

12:40 無鄰菴入口 集合
12:50講義 
 ・宮中追儺式の歴史
 ・岡崎の歴史と無鄰菴・須賀神社
 ・吉田神社の歴史と節分
(休憩)
14:00ワークショップ「京都の家々に伝わる節分姫だるまの楽しみ」
14:30 節分の京和菓子「福枡」(末富)を楽しむ
14:50無鄰菴 見学
15:15無鄰菴 出発(徒歩約20分)
15:35須賀神社 着 節分祭 見学(15分)
15:50須賀神社 出発(徒歩約15分)
16:05吉田神社 着 
 ・大元宮内院特別参拝
 ・追儺式(鬼やらい神事)見学
 ・約800店の露店めぐり
20:00頃解散

イメージギャラリー

無鄰菴について

無鄰菴は、明治27年~29年に造営された明治・大正時代の政治家山縣有朋の別荘です。庭園と母屋・洋館・茶室の3つの建物によって構成されており、庭園は施主山縣有朋の指示に基づいて、七代目小川治兵衛により作庭された近代日本庭園の傑作。それまでの池を海に、岩を島に見立てる象徴主義的な庭園から、里山の風景や小川そのもののような躍動的な流れをもつ自然主義的な新しい庭園観により造営されました。南禅寺界隈別荘群の中で唯一通年公開されている庭園で、昭和26年に国の名勝に指定されています。洋館の2階には、伊藤博文らと山縣有朋が日露開戦前の外交方針について話し合った「無鄰菴会議」に使われた部屋があり、当日の様子を今に伝えます。→無鄰菴ホームページ

講師プロフィール

栗本 德子(くりもと・のりこ)

1956年  京都市伏見区生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。京都芸術大学大学院教授。専門は日本美術史、宗教文化史、染織史。築150年ほどの京町家で育ち、そこで代々行われてきた年中行事や、神仏への祈りの習俗などを間近に見聞きしてきた。現代社会で失われつつある、こうした民衆の伝統文化を、1人でも多くの方に知っていただくとともに、そこに引き継がれてきた「思い」も、お伝えしたいと考えている。

集合場所(無鄰菴入口)

企画概要

受 講 料8,000円(無鄰菴入場料・和菓子・姫だるまなどの費用が含まれます)
参加申込
<申込締切:1月25日>
https://ittekijuku7.peatix.comよりお申し込みください。
※お申し込みいただいた方に、集合場所や交通手段等の詳細をお送りいたします。
※新型コロナウイルスの感染状況や荒天などの理由により、催行中止になる場合があります。
(その際はpeatixより全額返金させていただきます。また、最少催行人数に満たない場合は催行を中止いたします。その場合も同様に対応致します。)
定  員 17名(対象は中学生以上/最少催行人数:12名)
お問合せ有限責任事業組合 一滴塾
Tel: 070-9058-6735〔13:00〜19:00(土日祝を除く)〕
※無鄰菴へのお問合せはご遠慮ください。
E-mail: madoguchi@ittekijuku.jp/ホームページ:https://ittekijuku.jp