京都 八瀬赦免地踊を訪ねる

− 朝廷と深いつながりを持つ八瀬童子が、300年以上守り継いだ幻想の燈籠祭を、八瀬研究の第一人者とともに −

開催日:2022年10月9日(日)

 八瀬の里は、京都市の北東、高野川沿いの山間にあり、京と若狭を結ぶかつての鯖街道沿いに位置する集落です。この地には、古代の壬申の乱で矢傷を負った大海人皇子(おおあまのおうじ/後の天武天皇)が、湯治のために「かまぶろ」に入ったという伝承があるほか、天皇家との関わりが深い里として知られています。

 ことに南北朝時代、足利軍勢に追われた後醍醐天皇が比叡山延暦寺に逃れた折に、「八瀬童子」と呼ばれた八瀬の人々がお助けしたことから、年貢・公事課役の免除が与えられ、また室町時代以降 天皇の臨時の駕輿丁(かよちょう/高貴な人物の載る輿を担ぐこと)も務めました。

 宝永 7 年(1710 年)比叡山との境界論争が勃発した際、時の幕府老中の秋元但馬守喬知(あきもとたじまのかみたかとも)の尽力により、八瀬にとって不利な裁定が覆され、特権を与えられました。このことを喜び、その後急逝した秋元公の御霊を氏神八瀬天満宮の本殿横に祀りました。この秋元社例祭に奉納されるのが「赦免地踊」で、八瀬童子により 300 年以上守り継がれているものです。

 祭礼の夜、とっぷりと暮れた八瀬の里を、薄化粧で小袖を着けた「燈籠着(とろぎ)」と呼ばれる少年らが、八瀬の人々が手ずから作った精緻な切り絵を貼り込む燈籠に火を灯し、頭に掲げて秋元神社へと向かいます。境内では厳かに音頭が唱えられ、燈籠着や男衆らが境内を巡ります。

 本企画では、室町時代発祥の風流踊(ふりゅうおどり)の流れを汲むこの赦免地踊を、八瀬の歴史研究の第一人者 宇野日出生先生にご案内いただきながら、現代に蘇るいにしえの幻想世界を堪能します。なお、本企画は中学生以上を対象としています。

スケジュール

15:30八瀬かまぶろ温泉 ふるさと 集合
15:35全体説明
15:45宇野日出生先生 講義(60分)
16:50八瀬各所見学(かまぶろ、秋元神社他)(60分)
18:00ふるさと にてお食事(60分)
19:00宇野先生の解説にて祭見学
21:30頃祭終了・解散

講師プロフィール

宇野 日出生(うの・ひでお)

昭和30年、滋賀県生まれ。小槻大社宮司・滋賀県文化財保護審議会委員。令和3年、神道文化功労者表彰。同志社大学・京都女子大学・京都橘大学講師。令和3年3月まで40年近くにわたり、京都市歴史資料館の研究職員として、京都の歴史や文化に関わる調査研究に従事。國學院大學大学院日本史学専攻修了・同大学神道学専攻科修了。著書に『八瀬童子 歴史と文化』(思文閣出版)、『京都 町家の老舗』(宮帯出版社)、『近江の神道文化』(サンライズ出版)など多数。

集合場所(八瀬かまぶろ温泉 ふるさと )地図

※京都市営地下鉄烏丸線「国際会館駅」よりバスで12分ほど。

イメージギャラリー

企画概要

受講料21,000円
(食事代、八瀬郷土文化保存会への寄付金※などが含まれます)
※寄付金として、赦免地踊の維持継続のために、おひとり1,000円をお納めさせていただきます。
参加申込
<申込締切:10月5日>
https://ittekijuku1.peatix.comよりお申し込みください。
※お申し込みいただいた方に、集合場所や交通手段等の詳細をお送りいたします。
※新型コロナウイルス対策のため、3回以上のワクチン接種証明書または前日以降の陰性証明(抗原検査キット可)をご持参ください。

チケットはPEATIXよりお求めいただいております。PEATIXへの登録方法などはこちらをご参照ください→PEATIX登録方法
定員30名(対象は中学生以上/最少催行人数:12名)
※新型コロナウイルスの感染状況や荒天などの理由により、催行中止になる場合があります。
お問合せ有限責任事業組合 一滴塾
Tel: 070-9058-6735〔13:00〜19:00(土日祝を除く)〕
E-mail: madoguchi@ittekijuku.jp
ホームページ:https://ittekijuku.jp