− 朝廷と深いつながりを持つ八瀬童子が、300年以上守り継いだ幻想の燈籠祭を、八瀬研究の第一人者とともに −
開催日:2023年10月8日(日)
八瀬の里は、京都市の北東、高野川沿いの山間にあり、京と若狭を結ぶかつての鯖街道沿いに位置する集落です。この地には、古代の壬申の乱で矢傷を負った大海人皇子(おおあまのおうじ/後の天武天皇)が、湯治のために「かまぶろ」に入ったという伝承があるほか、天皇家との関わりが深い里として知られています。
ことに南北朝時代、足利軍勢に追われた後醍醐天皇が比叡山延暦寺に逃れた折に、「八瀬童子」と呼ばれた八瀬の人々がお助けしたことから、年貢・公事課役の免除が与えられ、また室町時代以降 天皇の臨時の駕輿丁(かよちょう/高貴な人物の載る輿を担ぐこと)も務めました。
宝永 7 年(1710 年)比叡山との境界論争が勃発した際、時の幕府老中の秋元但馬守喬知(あきもとたじまのかみたかとも)の尽力により、八瀬にとって不利な裁定が覆され、特権を与えられました。このことを喜び、その後急逝した秋元公の御霊を氏神八瀬天満宮の本殿横に祀りました。この秋元社例祭に奉納されるのが「赦免地踊」で、八瀬童子により 300 年以上守り継がれているものです。
祭礼の夜、とっぷりと暮れた八瀬の里を、薄化粧で小袖を着けた「燈籠着(とろぎ)」と呼ばれる少年らが、八瀬の人々が手ずから作った精緻な切り絵を貼り込む燈籠に火を灯し、頭に掲げて秋元神社へと向かいます。境内では厳かに音頭が唱えられ、燈籠着や男衆らが境内を巡ります。
本企画では、室町時代発祥の風流踊(ふりゅうおどり)の流れを汲むこの赦免地踊を、八瀬の歴史研究の第一人者 宇野日出生先生にご案内いただきながら、現代に蘇るいにしえの幻想世界を堪能します。なお、本企画は中学生以上を対象としています。
タイムスケジュール
15:00 | 秋元神社入口 八瀬北公民館 集合 |
15:10 | 全体説明 |
15:20 | 宇野日出生先生 講義(80分) |
16:40 | 八瀬各所見学(かまぶろ、秋元神社、妙伝寺、宿2ヶ所)(80分) |
18:00 | 八瀬北公民館 にてお食事(60分) |
19:00 | 宇野先生の解説にて祭見学 |
21:30頃 | 祭終了・解散 |
※ 雨天の場合、祭礼の場所が八瀬小学校に変更になります
※ 祭終了後、京都方面への臨時バスがあります
イメージギャラリー
八瀬集落地図
みどころ・学びポイント
中世、祭礼の際に作り物や仮装に趣向を凝らして囃し踊ることが行われ、これを風流踊(ふりゅうおどり)と称しました。こうした習俗は、京中からその周辺地域に伝播していきました。江戸時代前期の記録では、洛北の岩倉や花園(八瀬より少し京に近い地域)で燈籠踊が行われていたことが知られますが、現在は、この八瀬の地と、鯖街道をさらに北に行った久多(くた)にのみ、燈籠踊が伝承されています。少し物悲しさのある素朴な音頭が唱えられ、暗闇を行く燈籠着(とろぎ)の幻想的な風流は、中世もさもありなんという思いに駆られるものです。今年の祭には、江戸時代の小袖の意匠に基づいて新調された燈籠着の小袖も見どころのひとつとして加わります。
講師プロフィール
企画概要
受講料 | 18,000円 (食事代、八瀬郷土文化保存会への寄付金※などが含まれます) ※寄付金として、赦免地踊の維持継続のために、おひとり1,000円をお納めさせていただきます。 |
参加申込 <申込締切:10月2日> | https://ittekijuku5.peatix.comよりお申し込みください。 ※お申し込みいただいた方に、集合場所や交通手段等の詳細をお送りいたします。 ※新型コロナウイルスの感染状況や荒天などの理由により、催行中止になる場合があります。 (その際はpeatixより全額返金させていただきます。また、最少催行人数に満たない場合は催行を中止いたします。その場合も同様に対応致します。) チケットはPEATIXよりお求めいただいております。PEATIXへの登録方法などはこちらをご参照ください→PEATIX登録方法 |
定員 | 20名(対象は中学生以上/最少催行人数:12名) |
お問合せ | 有限責任事業組合 一滴塾 Tel: 070-9058-6735〔13:00〜19:00(土日祝を除く)〕 E-mail: madoguchi@ittekijuku.jp ホームページ:https://ittekijuku.jp |